介護施設の集客や満足度向上に向けて「利用者とスタッフに喜ばれる施設にしたい」「快適な環境づくりをして利用者の生活の質を高めたい」と考えている方もいるのではないでしょうか。

快適で安全な介護施設にするには、機能性やデザイン性にこだわった環境づくりが欠かせません。これから内装のリニューアルを検討している方は、介護施設の快適性・安全性を高めるために内装設計のポイントを押さえておくことが大切です。また、新しく介護施設を開業する際にも役立つ情報です。

この記事では、介護施設の内装をリニューアルする際のポイントと具体例を紹介します。

介護施設の内装をリニューアルする際のポイント

介護施設の内装をリニューアルする際は、利用者が過ごしやすく、スタッフが働きやすいように5つのポイントで内装設計を考えます。

01 安全性

1つ目は、利用者・スタッフの健康を守り、事故を防ぐための安全性です。

介護施設には、利用者・スタッフを守る安全な環境整備が求められます。そのためには、利用者の転倒防止対策をはじめ、感染症を防ぐための衛生面の対策、火災や台風などの災害対策が必要です。

02 快適性

2つ目は、利用者が心身ともに快適に過ごせる内装です。

施設内の温湿度をはじめ、明るさ・音・においなど、身体的・視覚的に快適と感じられる空間づくりを行います。また、利用者・スタッフが利用しやすく、スムーズな介護・介助につながる機能的な部材や設備を取り入れることも重要です。

03 自立性

3つ目は、自立した生活を支援するための施設環境づくりです。

利用者の生活の質を高めつつ、より充実した暮らしを送ってもらうことにつながります。そのためには、高齢者や認知症患者の方の移動・立ち座りをサポートする部材・設備を導入したり、空間認識を助けるデザインにしたりすることが求められます。

04 業務効率性

4つ目は、スタッフの業務効率向上につながる施設環境づくりです。

スタッフが快適に作業できるような動線を確保したり、誘導案内の労力削減に向けて施設内の壁面・ドア・床を分かりやすい色調・サインに装飾したりする対策が必要です。

内装をリニューアルする際は、事前にスタッフに調査して、業務効率に関する課題を洗い出すことが重要です。

05 独自性

5つ目は、新規利用者に選ばれる施設になるために、独自性を創出することです。

独自性の創出の一つに、居室をオリジナルのデザインにすることが挙げられます。例えば、利用者の居室に昔の思い出を想起させる絵・写真をデザインして装飾する、自宅のドアと同じ模様にするなどして、利用者が安心できる環境にします。

このような装飾を施すことで利用者の笑顔が増えたり、リラックスできたりするほか、自分の居室を間違える方が少なくなることが期待できます。また、装飾する際は塗装面や壁紙が傷つかない素材を使用することで、退去後の復旧も容易に行えます。

安全で快適な介護施設にするためのリニューアル例

介護施設の機能性やデザイン性にこだわることで、利用者・スタッフともに安全で快適に過ごせる環境を実現できます。

ここでは、介護施設で実施できるリニューアル例を紹介します。

ユニバーサルデザインを取り入れる

ユニバーサルデザインとは、障がいの有無や年齢、性別などにかかわらず、初めからすべての人が使いやすいように建物や設備、生活環境などをデザインすることです。

介護施設においても、身体状況や認知機能の異なる利用者が移動したり、設備を利用したりしやすいような内装にすることが重要です。

具体的には、以下のような施工・デザインが挙げられます。

▼ユニバーサルデザインの例

  • 居室や廊下などの通路、トイレの両サイドに手すりを設置する
  • 出入りや介助がしやすい浴室・トイレの広さを確保する
  • ドアの開け閉めをサポートする自動センサーや自閉機能ドアを設置する
  • 居室やトイレに迷わないように、色調・コントラスト・イラストなどの視覚的な要素でドアをデザインする

壁やドアに抗ウイルス・抗菌フィルムを貼る

安心安全な介護施設をつくるには、抗ウイルス・抗菌機能のあるフィルムを貼ることも一つの方法です。大規模な工事を実施せずに感染症対策を行えます。

壁面やドア、カウンターなどにフィルムを貼ることで、空気中または手から付着したウイルス・細菌の数を減少する効果が期待できます。防臭・消臭機能が備わったフィルムもあり、より快適な空間づくりにもつながります。

窓に遮熱断熱フィルムを貼る

窓に遮熱断熱フィルムを貼ることも有効です。遮熱断熱フィルムとは、窓から室内に熱・冷気が伝わるのを抑えて、断熱性を高める商品です。

介護施設の窓に遮熱断熱フィルムを貼ることで、夏は日射熱が室内に伝わりにくくなるほか、冬は室内の暖かい空気が外へ逃げるのを防ぎます。冷暖房器具の効きがよくなるため、身体面で快適な室内環境をつくれるだけでなく、省エネ対策としても効果を発揮します。

そのほかにも、遮熱断熱フィルムには以下のようなメリットがあります。

▼遮熱断熱フィルムを貼るメリット

  • 紫外線カット機能が付いていれば、肌トラブルや家具の日焼けを防げる
  • 台風や事故などで窓ガラスが割れた際に飛散を防げる
  • 採光を確保しつつ、目隠し・プライバシー保護としても使える

リラックスできる空間をデザインする

介護施設の快適性を高めて、利用者の生活の質を向上させるためには、自宅のように安心してくつろげる空間をデザインすることも大切です。

建材の素材や装飾を工夫すると、ストレス・緊張の緩和を図り、リラックスして過ごせる施設環境につながります。リラックスできる空間づくりには、以下のような例が挙げられます。

▼リラックスできる空間づくりの例

  • 温もりを感じられる木質の床材・家具を用いる
  • 利用者の思い出を想起させる絵・写真を壁面やドアに装飾する
  • 居室や食堂などに観葉植物を設置する

新規開設の際にも有効ポイントと具体例

この記事では、介護施設の内装リニューアルについて以下の内容を解説しました。

  • 内装をリニューアルする際のポイント
  • 安全で快適な介護施設にするためのリニューアル例

介護施設の内装をリニューアルする際は、利用者の安全性・快適性・自立性・業務効率性・独自性を意識した内装設計を考えることが重要です。

そのうえで、ユニバーサルデザインを取り入れるとともに、自宅のように安心してくつろげる空間をデザインすることがポイントです。ほかにも、抗ウイルス・抗菌機能のあるフィルムを貼って感染症対策を行ったり、遮熱断熱フィルムによって断熱性を高めたりすることも有効な方法といえます。

なお、介護施設の省エネ対策についてはこちらの記事で解説しています。併せてご確認ください。

ケアツールIggyでは、窓や壁に省エネ・消臭・抗菌・抗ウイルスの機能をプラスできる遮熱断熱フィルムを提供しています。夏は涼しく、冬は暖かい環境となり快適性が高まるほか、利用者・スタッフの健康維持や省エネにも貢献します。

また、施設内の壁面やドアを誰が見ても分かりやすく装飾して、利用者の自立的な行動を後押しする施工も可能です。介護施設の内装リニューアルをお考えの方は、ぜひお気軽にご相談ください。