誤嚥性肺炎を予防する口腔ケアの重要性

2021年度の人口動態統計月報年計によれば、誤嚥性肺炎は死因別死亡数の6位にランクインしており、年間約5万人が誤嚥性肺炎により命を落としています。

一方で、誤嚥性肺炎の原因の多くは、口腔内常在菌や食物を含んだ口腔や咽頭の分泌物を気管内に誤嚥することにより引き起こされることがわかってきました。そして更には、口腔ケアを行い口腔内の衛生状態を向上させることで、気管内に菌や食物が入るリスクを減少させ、口腔ケアが誤嚥性肺炎の予防になるということが近年の研究で明らかになりました。

このような背景から、介護・医療の現場において高齢者の口腔ケアの重要性が着目され、2021年度の介護報酬改定では口腔衛生管理加算に新たな評価区分が新設するなどして口腔ケアの重要性が介護報酬に反映されています。しかし、実際の医療・介護の現場では、慢性的な人手不足や口腔ケアを行うための時間の確保ができないなど、食事毎に入居者様の口腔ケアを行うことは非常に難しいと考えられます。

抗菌清拭タオル製造機「FIND」が口腔ケアに有用な特徴3選

そこで、入居者様の口腔ケアを効率よく行うためにご活用していただきたいのが今回ご紹介するFINDです。FINDは、ディスポ型で高い抗菌力が持続するタオルを自動製造する機器です。では、FINDが具体的にどのような点で口腔ケアに有用なのでしょうか?有用な点は3つあります。

有用ポイント01 口腔内の常在菌やカンジダ菌に対して抗菌作用を有している

誤嚥性肺炎を引き起こす原因として、緑膿菌やカンジダ菌などの菌が関与していると考えられています。また、カンジダ菌は誤嚥性肺炎を引き起こす原因になるだけではなく、口腔カンジダを引き起こす原因にもなります。口腔カンジダは、免疫力が低下した人に起きやすい口腔内疾患です。症状としては、舌や口腔粘膜がヒリヒリと痛んだり、味覚障害を引き起こしたりと様々な症状を引き起こします。FINDでは、NEW CLEANSTARという抗菌作用のある消毒液を使用しています。NEW CLEANSTARの抗菌性能試験では、緑膿菌やカンジダ菌に対して抗菌作用があることがわかっています。従って、口腔ケアを行う際にFINDを使用することで、誤嚥性肺炎や口腔カンジダを予防することができます。

有用ポイント02 口腔内に安全に使用できる消毒液を使用している

殺菌作用が非常に強い次亜塩素酸系や二酸化塩素は、抗菌作用が高いものの消毒作用が強すぎるため口腔内の清掃に用いることができません。更には、独特の異臭がするためこのような理由からも口腔ケアに使用する消毒液としては適切ではありません。

一方で抗菌液ニュークリーンスターは、大豆由来のアミノ酸成分を主成分としているので安全に口腔内の清掃に用いることができます。また、無臭の消毒液のため、入居者様に不快感を与えることなくスムーズに口腔ケアを行うことができることも口腔ケアにご利用いただいている理由の一つです。

有用ポイント03 抗菌タオルの長さや温度・湿潤度を自由にコントロールできる

FINDの抗菌タオルを手のひら程度に切り薬指に巻き付けることで、そのまま歯列や口腔粘膜や舌などの口腔内の汚れを拭き取ることができます。また、温度を体温程度に調節することで、口腔ケア時の不快感を軽減することができます。更には、湿潤状態を調節することで、口腔内に沈着した頑固な汚れを取れやすくしたり、余分な水分量をなくすことでむせを予防したりすることが可能となります。このようにおしぼりの性状を調節することで、効率的に口腔ケアを行うことができます。

現場でのFINDの使用方法

次にFINDの実際の現場での使用方法について説明します。
FINDは清拭以外にも口腔ケア、義歯・歯科用器具の清掃に使用できることを想定しています。

FINDを用いた口腔ケアの方法

まず、手のひらサイズに抗菌タオルを切り取ります。タオルに含まれている水分量が多いと誤嚥してしまう場合がありますので、やや湿っている程度の水分量が適切です。タオルの温度は、手の甲に触れた際にアツいと感じない程度が良いです。

次に切り取った抗菌タオルを人差し指に巻き付けるようにします。この際、感染予防のためにゴム手袋を着用するようにして下さい。口腔ケアを行う際の要介護者の姿勢は、口腔内の汚れが咽頭方向に流れないように坐位で行うのが望ましいです。ベッド上で口腔ケアを行う際は、30〜60度程度にベッドをギャッジアップした状態で行います。

そして、歯牙、頬粘膜、舌などに付着している汚れを順に取っていきます。汚れを取る際の注意点として、必ず奥から手前に汚れを取るようにしてください。例えば、歯牙を清掃する場合、奥の歯牙から手前の歯牙へと汚れを掻き出すように清掃します。こうすることで、奥に汚れを押し出すことがなく安全に口腔ケアを行うことができます。指で口腔ケアを行うことに抵抗がある場合は、歯ブラシなどにタオルを巻き付けて口腔ケアに使用することもできます。

またその他にも口腔内の汚れが乾燥し、なかなか取れない場合に対してもFINDを活用することができます。乾燥した汚れをそのままの状態で取ろうとすると、口腔粘膜が傷ついて出血の原因になります。FINDでは、タオルの水分量を調節できるので、このような汚れを取る際は、水分量を少し多めに調節し、乾燥した汚れにタオルを当て水分を浸透させます。そして、汚れが柔らかくなった後に汚れを取っていきます。こうすることで、粘膜を傷つけることなく安全に口腔ケアを行うことができます。

FINDの活用シーン

うがいができない人

本来であれば、ブラッシング等の口腔ケアを行なった後にうがいをすることで、口腔内の汚れを取ることができます。しかし、嚥下障害や認知機能の低下などでうがいができない方もいらっしゃるかと思います。このような場合にFINDのおしぼりを使用することで、うがいを行う代わりに口腔内の汚れを拭き取ることができます。

口腔ケアに対して拒否がある人

残存歯が多い場合、歯ブラシや歯間ブラシ等を用いて口腔ケアを行うことが望ましいです。
しかし、口腔ケアに拒否があり時間をかけた口腔ケアが行えない方もいらっしゃるかと思います。FINDのおしぼりには抗菌作用があるため、歯牙の表面や頬粘膜だけでも拭き取ることで、ある程度の口腔ケアが可能となります。更には、口腔粘膜や歯牙を拭き取るだけなので短時間で口腔ケアを行うことができます。

口腔乾燥がある人

高齢による唾液腺機能の低下や服用薬の影響などで唾液量が低下し、口腔乾燥を引き起こすことがあります。唾液分泌の減少は、味覚の低下や痂皮(かひ)の形成など様々な悪影響を引き起こします。痂皮は、古くなった粘膜が乾燥により口腔粘膜に層状に付着している状態のことを言い、口腔ケアの際に痂皮を取ろうとすると出血の原因になります。痂皮の付着を予防するためには、口腔内が乾燥しないように保湿を行うことが大切です。FINDの抗菌タオルでは、水分量を調節することができます。口腔乾燥がある人や口呼吸などで口腔乾燥になりやすい人に対して、水分量を増やしたおしぼりを用いて口腔内を保湿することで口腔乾燥を改善することができます。

歯がない人

入居者様の中には、ご自身の歯牙が残っていない方もいらっしゃるかと思います。このような方に対しても、口腔内に食べかすや舌に菌の塊が付着することでできる舌苔などが付着するので口腔ケアは必要です。このような方に対しては、舌ブラシやスポンジブラシなどの清掃器具を使用する必要がありますが、FINDの抗菌タオルであれば、清掃器具を使用しなくても口腔粘膜や舌を拭き取ることができます。

入れ歯や器具の清掃

入れ歯の材料はプラスチックでできています。そのため、食渣が付着しやすくデンチャープラークという歯石のようなものが入れ歯に付着していきます。このデンチャープラークが入れ歯に付着したまま使用しているとカンジダ菌などの菌が増殖しやすくなり、口腔内の衛生状態が悪化します。FINDの抗菌タオルには、カンジダ菌に対する抗菌作用があるため、食後の入れ歯の清掃に有効であると考えられます。また、抗菌液ニュークリーンスターにはMRSAに対する抗菌作用もあります。MRSAは、院内感染の原因となる菌で、主な感染経路は接触感染であると言われています。感染防止のために口腔ケアに使用したガーグル・ベースや義歯ケースなどの清掃にもFINDを有効活用することができます。

食後の口腔ケアに貢献|医療・介護施設などで効果を発揮

以上のようにFINDは口腔ケアに有用であるということと、どのようにしてFINDを口腔ケアに活用するのかを解説いたしました。
FINDは汎用性が非常に高い商品です。実機を10日間のデモ利用することが可能なので、その汎用性の高さを体感されてはいかがでしょうか。

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