
面会制限はいつまで?会えない家族の気持ちに寄り添う「モバイルクリニック™」の3つの特徴 |医療・介護現場の面会室として活用可能
コロナ禍の面会方法として、感染症対策を徹底し、多くの施設は玄関ホールでのアクリル板越しの 面会やweb面会だったり、看取りの場合、居室掃出し窓から入室し、防護服フル装備のものものしい状態での面会だったりを余儀なくされていることと思います。
そんな中、感染状況が落ち着いている状況からご家族からは「ガラス越しではなく直接会いたい」「10分の時間制限をなくしてほしい」などの要望があり、面会制限とQOLのバランスに苦慮されているのではないでしょうか。
今回は、「発熱外来コンテナ診療所モバイルクリニック™」が面会室に活用できる特徴について、対象設備の取り扱い初学者にもわかりやすく解説していきます。
「移動可能型簡易施設について、目的や活用方法など、理解を深めたい」という方は、このページを読み進めていただければと思います。
面会制限緩和に向けた現場の苦悩と利用者・家族の孤独
緊急事態宣言から始まった面会中止ですが、当初は感染拡大防止で一致していた認識が、感染状況の変化とともに、医療・介護施設側と患者様・入居者様・ご家族との間に少しずつ変化が起こってきました。感染状況が落ち着いている現在、なぜ厳しい面会制限を続けるのか、それによって生まれている弊害についてお伝えします。
面会制限緩和に向けた現場の苦悩
2020年4月以降、厚労省の「新型コロナウイルス感染症対策の基本的対処方針」を踏まえ、地域の感染状況に留意し対応を行うこととしながらも、面会は緊急の場合を除き 一時中止となり、面会制限が始まりました。面会を実施する場合には、パソコンやタブレット、スマートフォンを活用したオンライン面会を検討し、施設内において面会を実施する場合は、予約制、健康チェック、マスク着用、消毒、県外からの受け入れ、家族のみ、人数、年齢、時間、回数、場所、身体接触、飲食、差し入れの制限と適切な感染防止対策を行った上で実施とのことで、各地域の感染状況によって、中止・緩和の対応が取られるようになりました。
2021年10月頃からワクチン接種が面会条件に追加され、予約制、健康チェック、マスク着用、消毒、ワクチン接種、家族のみ、人数、年齢、時間、回数、場所、身体接触、飲食、差し入れの制限と適切な感染防止対策を行った上で実施とのことで、各地域の感染状況によって、中止から一部緩和の施設が増えてきます。
2022年6月に厚生労働省の専門家グループが医療と介護の現場に感染対策の緩和を促す提言をまとめ、終末期の看取りや出産の立ち会い、幼い子どもの入院のように、面会の必要性が高いケースに面会できるよう配慮を求めていますが、国や県など行政は、地域ごと、病院ごとに事情が違うため責任を追えないとし基準は作れないという見解を公表しました。
2022年8月頃 予約制、健康チェック、マスク着用、消毒、ワクチン接種、家族のみ、人数、年齢、時間、回数、場所、身体接触、飲食、差し入れの制限と適切な感染防止対策を行った上で実施とのことで、各地域の感染状況によって、面会禁止だった施設も一部緩和し面会制限へ変更の流れにありますが、現在でもほとんどの医療・介護施設が2021年と同様の面会制限の措置をとっており、家族とさえ十分に会えないまま亡くなっているケースもあります。面会に関する国や県の基準がなく、面会によって感染が拡大した場合の責任を施設側が負うため、患者様・入居者様・ご家族の気持ちは理解しながらも、厳しい対応を取らざるを得ない現状が続いています。
患者様・入居者様・ご家族の孤独
このような面会中止・面会制限の状況から、患者様・入居者様・ご家族は面会の制限時間が近づくと涙を流す程つらい状況にあります。オンラインで面会できるご家族でも、画面越しで表情がわかっただけでもよかったと話す一方で、病で苦しんでいるときに直接会って看病できない寂しさや孤独を感じています。
直接会えない、孤独感強まる面会制限の弊害
面会制限によって感染症の拡大は防止できていますが、面会頻度が減り、大事な場面で立ち会えなかったりすることで弊害も報告されています。いずれも「会えない」ことで、孤独感を感じ、生きる喜びが減少した影響があるようです。報告では、高齢者の認知機能低下や母親の産後うつが増えたほか、終末期のがん患者が使う痛み止め用麻薬の量が増えたという弊害が確認されています。
また、患者や入居者だけでなく、家族も会える楽しみを制限されています。その中で、特に問題なことが、医療者と患者・家族との関係です。もともと面会制限のストレスがある中で、病状が悪化したとき、急変したとき、対面での関わりが減り、説明に十分な時間が足りず、家族との情報共有が難しくなり、誤解や医療不信を招いています。
医療用コンテナ「モバイルクリニック™を面会室におすすめするの3つの特徴
感染対策としてオンライン面会はとても良い手段ですが、直接看病できない、深い話がしづらいなど心のケアが難しい面があります。新型コロナへの感染対策や面会制限の在り方が求められているいま、感染リスクを低減しながら「対面面会」ができるモバイルクリニック™をご提案しています。
モバイルクリニック™は感染症専門医の監修の元で設計したプロダクトで、ゼネラルエア社の陰圧設備を標準搭載しています。 紫外線殺菌装置により、細菌やウイルスに紫外線を照射し、殺菌・不活化します。 入居者様とご家族様の入口を分け、接触を可能な限り減らすように工夫しています。 前室を設け、自動靴カバーと非接触型消毒器を設置することで、ウイルスの室内持ち込みリスクの低減を図ります。 ソーラー発電と蓄電池を装備し、非常用電源機能を持たせることも可能です。 停電時でも安定した電力供給が可能なため、災害時など臨時医療施設として活躍します。
医療用コンテナ「モバイルクリニック™」の詳細については以下のページをご覧ください。
この中から面会室におすすめするポイントを3つご紹介します。
空気清浄システムを標準搭載した安心設計
モバイルクリニック™では、標準搭載設備として、ゼネラルエア社の陰圧システムを備えています。陰圧システムとは、室内の空気を、フィルタを通して外気へ廃棄することで、室内を陰圧に保つものです。室内を陰圧にすることで、室内に空気が流れ込む気流となるため、外部から取り込む空気の場所を工夫することで、患者と医療従事者との気流が混じらないよう調整しています。また、紫外線殺菌装置によりウイルスや細菌の殺菌・不活化を行い、より安心できる設計となっています
モバイルクリニック™
モバイルクリニック™LITE
機能拡張などカスタマイズが可能
周辺地域に配慮したデザインにしないと設置が難しい。そんな場合でも、モバイルクリニックなら外側のデザインをカスタマイズ可能です。景観条例などがあっても、色やデザインの変更が可能で、周辺環境・住民などへの配慮をしつつ、施設の開設が可能です。また、外側だけでなく、内側もカスタマイズ可能で、面会に合わせたドアや窓の配置変更、トイレやエアコンの追加など、業務内容に応じて柔軟に対応が可能です。必要に応じて、ガラスや壁面を抗菌・抗ウイルス仕様のフィルムシートを用いて機能追加することもでき、より安心な設計をプラスし、リラックスした面会時間を提供することができます。
全国の総合病院・クリニックにて稼働中
発熱外来・PCR検査室・病床・待機ステーションでの活用用途で、全国各地の病院やクリニックにて60棟以上設置している実績があります。別棟になるため、居室や病棟から移動する必要性はありますが、施設内にウイルスを持ち込まない隔離施策として、対面面会を実現することが可能です。病棟とは違う場所、感染対策を行った設備で面会場所を提供することで、施設側もリスクを下げることができます。また面会に来たご家族も、他者に気をつかう必要がなくなるため、安心することができます。医療機関に選ばれ稼働中のモバイルクリニック™が対面の面会をサポートします。
医療・介護現場での面会室として活用可能
ここまで紹介してきたように、モバイルクリニック™は、医療従事者の感染リスクを最小限に抑えることを目的に設計・製造されており、医療・介護施設の面会室として活用することが可能です。そのため、患者と医療従事者の入り口を別にし、陰圧システムで気流をコントロールすることで、物理的な接触と、間接的な接触の両面からアプローチして、感染症専門医の監修の元、感染リスクを抑えています。また、施設の規模や設置場所に応じてカスタマイズが可能な仕様となっており、窓の配置やトイレの追加など、リラックスして面会できるよう設計変更ができます。このような快適性と安全性を備えたモバイルクリニック™なので、現在も続く厳しい面会制限を緩和し、患者様・入居者様・ご家族の心のケアができる対面面会を実現し、ご家族の感情の板挟みになっているスタッフのストレスを軽減し、職場環境の向上に役立つことが期待できます。